登録商標「京都　優美苑臈纈小紋染」

令和４年　「京都　優美苑臈纈小紋染」を商標登録しました

「京都　優美苑臈纈小紋染」は「きょうと　ゆうびえんろうけつこもんぞめ」と読みます。

「優美苑臈纈小紋染」は弊社工場玄関前に、昭和３０年代頃　創業者阿倉彌五郎が掲げた名称です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　臈纈とは「ロウケツぞめ」「ロウケチぞめ」などと呼ばれた京友禅染の一つの技法名称で、実際、蝋燭（ろうそく）の「蝋」を用いて染める技法でした。業界では「ろうけつ」と呼んでいましたが、「臈」の漢字「蝋燭」とは違う通り漢字表記は一定したものではなかったようです。染め上がり商品は独特な味わいがありますが、「手描友禅」の技法であったため量産化が難しく、また「脱ロウ（生地からロウを取除く工程）」が必要になるなど高価なものでした。その味わいを友禅糊を工夫して、弊社「一反張り板場友禅」で再現する技術を確立したようです。「小紋染」も京友禅技法の一つですが、弊社では戦前の主力製品でもあったようです。

弊社の現行商品は「臈纈」「小紋染」とは異なりますが、今後は、「経済産業大臣指定　京友禅」証紙と共に、お客様の希望があれば「京都　優美苑臈纈小紋染」を商品に染入れて「弊社製『本物』」を証したいと考えて商標登録しました。